【2026年11月最新】日本の免税リファンド方式|海外在住者の一時帰国ガイド
- 2026年11月03日
- 留学ガイド
久しぶりに日本に帰るとき、家電や化粧品をまとめて買って帰ろうと考える方は多いと思います。ところが2026年11月1日から、日本の免税の仕組みが大きく変わりました。レジで消費税を引いてもらう形は終わり、いったん税込で払って、出国するときに空港で確認を受けてから返金される「リファンド方式」になっています。
さらに海外在住の日本人の場合、そもそも免税を使えるかどうかに条件があります。オーストラリアでの滞在が2年に届いているか、日本を出るときに海外転出届を出したか、空港で入国スタンプをもらったか。このどれか一つが欠けただけで、レジで断られます。
ここでは、何が変わったのか、オーストラリア在住の自分が対象になるのか、お店で何を出せばいいのか、空港のキオスク端末はどう使うのかを、順番に解説します。内容は2026年11月2日時点のもので、参考にした公式情報は記事の最後に掲載しています。
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2026年11月1日から、免税はどう変わった?
これまでは、免税店のレジでパスポートを見せると、その場で消費税分を引いた金額で買えました。2026年11月1日の販売分からは、まず消費税込みの金額を全額支払います。そして出国する空港で「この商品を本当に国外へ持ち出します」という確認を税関から受けると、そこで初めて免税が成立し、あとからお店が消費税相当額を返してくれる仕組みに変わりました。令和7年度税制改正によるもので、国税庁の特設ページでも旧制度との併用期間はないと明記されています。11月1日からは全店舗が新方式です。
読者の方にとって一番の違いは、買い物をした時点ではお金が戻ってこないという点です。10万円の買い物なら11万円を一度支払い、1万円は出国後に手元に戻ります。帰国中の現金やカード枠は、以前より多めに用意しておくと困りません。
| 項目 | 〜2026年10月31日 | 2026年11月1日〜 |
|---|---|---|
| レジでの支払い | 税抜価格(その場で免税) | 税込価格を全額支払い、あとで返金 |
| 商品の区分 | 一般物品と消耗品に分かれる | 区分なし |
| 消耗品の上限 | 1店舗1日あたり50万円まで | 上限なし |
| 消耗品の包装 | 専用の袋で密封(開封禁止) | 密封は不要 |
| 最低金額 | 区分ごとに税抜5,000円以上 | 合計で税抜5,000円以上 |
| 対象になる物 | 通常生活で使う物に限る | 用途は問わない(金・白金の地金、金貨・白金貨、消費税が非課税の物品を除く) |
| 出国時の手続き | 原則として手続きなし | 購入日から90日以内の出国時に税関の確認 |
| ※買った商品を郵便などで先に海外へ送る「別送」は、2025年3月31日で廃止されました。出国時に自分で持って行ける量だけが免税の対象です。 | ||
区分が消えたことで、化粧品やサプリをまとめ買いしても50万円の壁がなくなり、密封された袋を日本で開けられないという制約もなくなりました。そこは明らかに使いやすくなっています。
オーストラリア在住の自分は免税を使える?2年ルールがカギ

ここが最初の関門です。日本国籍の方が免税を使えるのは、国外に引き続き2年以上、住所または居所がある非居住者に限られます。この条件自体は以前からあり、11月の改正でも変わっていません。
2年のカウントは、国外転出日(または海外に住所を定めた日)から、今回の最終入国日までで判定されます。つまり1年のワーキングホリデーを終えて帰国する方は対象外です。ワーホリ1年のあと学生ビザで学校に通い、通算2年を超えてから一時帰国する場合は対象になります。
⚠ 渡豪前に海外転出届を出していないと、2年経っても免税は使えません
観光庁の手続フローには、いかなる理由であっても、2年のあいだに一度でも日本の住民登録があれば免税できないと明記されています。
住民票を日本に残したまま渡豪した方は、何年オーストラリアに住んでいても免税の対象になりません。これから渡航する方は、出発前の海外転出届が後々ここで効いてきます。
もう一つ見落としやすいのが、国をまたいで引っ越したケースです。在留証明には直近の住所を定めた日しか記載されないため、たとえばカナダに1年半いたあとオーストラリアに移った場合、2国の居住年数を合算することはできません。同じ国の中での引っ越しであれば、過去から現在までの住所を証明する形式(在留証明の形式2)で判定されます。
もう一つ、免税の手続きができるのは入国してから6か月未満のあいだです。最終入国日から6か月以上が経つと居住者として扱われるため、長い帰国の途中から対象外になります。数週間から数か月の一時帰国であれば気にしなくて大丈夫です。
お店で出すもの|パスポートだけでは足りません
外国人観光客はパスポートだけで免税の手続きができますが、日本国籍の方はパスポートに加えて、2年以上国外に住んでいることを示す証明書類を出します。11月1日からは、使える書類が3種類になりました。
| 証明書類 | 条件と入手先 |
|---|---|
| 在留証明 | 住んでいる地域を管轄する日本大使館・総領事館で発行。最終入国日から起算して6か月前の日以後に作成されたものに限る |
| 戸籍の附票の写し | 本籍地の市区町村で取得。こちらも最終入国日から起算して6か月前の日以後に作成されたもの |
| マイナンバーカード | 国外転出の記載があり、有効期限内のもの。スマートフォンのマイナンバーカードも可。11月1日から新しく使えるようになりました |
| ※在留カードや戸籍謄本では、例外なく免税を受けられません。書類は原本の提示が求められ、スマホで撮影した写真は使えません(在外公館が発行するe-証明書とその印刷物は除く)。本籍の記載は不要になりました。 | |
これまでは在留証明か戸籍の附票しか認められず、どちらも一時帰国のたびに取り直す必要がありました。領事館に出向く時間も手数料もかかるため、ここが一番のハードルだったはずです。2024年5月27日から国外転出後もマイナンバーカードを継続して使えるようになっており、券面に「国外転出○年○月○日」と追記されたカードを持っていれば、有効期限内はそのまま提示できます。帰国のたびに書類を用意する手間がなくなるので、これから渡豪する方は転出届と同時にカードの継続利用手続きをしておくと楽です。
📌 Visit Japan Webの免税QRコードは、日本国籍の方は使えません
免税QRコードを出せるのは、外国籍で在留資格が「短期滞在」「外交」「公用」の方だけです。デジタル庁の仕様書でも、日本国籍は本機能の対象外とされています。
日本のパスポートで登録すると、Visit Japan Webのホーム画面に「免税購入・リファンド手続」のメニューそのものが表示されません。お店ではパスポート原本と証明書類を出し、空港では免税手続用の端末を使います。
Visit Japan Webは、入国時の税関申告(携帯品・別送品申告)では日本国籍でも使えます。免税の機能だけが対象外という整理です。
渡航前の手続きで迷ったら、お気軽にご相談ください
顔認証ゲートを通ると免税が使えなくなる

条件も書類もそろっているのに免税を断られる、という事態が一番起きやすいのがここです。日本に入国するとき、日本人用の顔認証ゲートを通るとパスポートにスタンプが押されません。ところが免税の判定では、旅券の帰国証印(入国スタンプ)の日付を最終入国日として使います。スタンプがないと、お店は2年の居住期間を確認できず、免税販売そのものができません。
観光庁の手続フローにも、自動化ゲートを通過して帰国証印の押印がない場合は免税販売できない、とはっきり書かれています。他国の出国スタンプで代用することもできません。
💡 スタンプは、あとからでももらえます
顔認証ゲートを通ったあとでも、入国審査官に申し出れば帰国証印を押してもらえます。ゲートの横に職員が立っているので、その場で声をかけてください。
空港を出てしまうと難しくなります。免税での買い物を考えているなら、到着ロビーに向かう前に済ませてしまいましょう。
なお、家族で帰国する場合はスタンプが必要なのは免税を使う本人だけです。お子さまの分まで押してもらう必要はありません。
買ってから返金されるまでの流れ

実際の動きは、お店で2ステップ、空港で2ステップです。
①お店のレジで手続きをする。パスポートと証明書類を出し、免税の手続きをしてもらいます。そのうえで税込価格を支払います。同じ店・同じ日で税抜5,000円以上になれば対象です。ここで返金方法を必ず聞いておきましょう。返金の方法とタイミングは法律で決まっておらず、お店ごとに違います。
②商品を手元に置いたまま帰る。買った商品は、出国するまで開けずに持っておきます。食べたり使ったりすると、その買い物は免税になりません。
③空港で免税手続用の端末(キオスク)に行く。国際線の出発フロアにある専用端末にパスポートを読み込ませます。画面に検査の要否が表示され、不要(グリーン判定)ならそこで終了です。検査が必要(レッド判定)と出たら、税関の検査場所で商品を見せます。
④返金を受け取る。税関の確認が済むと、その情報がお店側に届き、消費税相当額が返されます。
⚠ 荷物を預ける前にキオスクへ
税関の確認では、買った商品を全部その場で持っている状態が前提です。スーツケースを預けてしまうと手続きできません。
チェックインカウンターに並ぶ前に端末を済ませる、という順番を覚えておいてください。混雑する時間帯は列ができるので、余裕を持って空港に着くようにしましょう。
期限は購入日から90日以内の出国です。この90日は購入日の翌日から数えるため、11月1日に買ったなら翌年1月30日までに出国して確認を受ければ間に合います。一時帰国の滞在が数週間なら、まず問題になりません。
返金の方法は、国税庁のQ&Aで例として挙げられているものが次のとおりです。
| 返金の方法 | 特徴 |
|---|---|
| 出国港での現金 | 税関の確認を受けたあと、空港内のカウンターで受け取る。その場で完結する |
| クレジットカードへの返金 | 支払いに使ったカードに戻る。反映まで時間がかかることがある |
| 銀行振込 | 口座情報の登録が必要。日本の口座を解約していると使いにくい |
| アプリ送金 | 店舗や決済事業者のアプリ経由で受け取る |
| ※どの方法を使うかは各店舗の判断です。税関の確認より前に先に返金するお店もあります。高額な買い物をするときほど、事前の確認が効きます。 | |
やりがちな失敗5つ
レシート1枚のうち1つでも手元にないと、全部が免税になりません。税関の確認は購入記録1件、つまりレジを通した1回ごとにまとめて判定されます。5点買って1点を家族にあげてしまったら、残り4点も免税の対象から外れます。渡すつもりのお土産は、会計を分けておくのが安全です。
お菓子や飲み物を日本で開けてしまう。消耗品の密封が不要になったぶん、つい開けてしまいがちです。免税で買った飲食料品は、出国まで手をつけないでおきましょう。食べてしまった場合は、空港の税関窓口でその旨を申し出ます。
郵便で先に送ってしまう。荷物が重いからと別送すると、出国時に商品を提示できず免税になりません。2025年3月31日で別送の取扱いは廃止されています。
在留証明の日付が古い。在留証明と戸籍の附票の写しは、最終入国日から6か月前の日以後に作られたものに限られます。前回の一時帰国で取った在留証明は、今回は使えないことが多いです。
持ち帰れない量を買う。免税の対象は、出国時に自分で持ち出せる量だけです。段ボールで送るような買い方は想定されていません。
一時帰国の免税でよくある質問
Q. ワーキングホリデーの1年だけでも免税は使えますか?
A. 使えません。
日本国籍の方が免税を受けられるのは、国外に引き続き2年以上住んでいる非居住者に限られます。1年のワーホリを終えて帰国する場合は対象外です。ワーホリ1年のあと学生ビザなどで滞在を続け、通算2年を超えてから一時帰国すれば対象になります。
Q. 顔認証ゲートを通ってしまい、パスポートにスタンプがありません。もう免税は使えませんか?
A. その場で入国審査官に申し出れば、帰国証印を押してもらえます。
顔認証ゲートを通過した後でも大丈夫です。空港を出てしまうと押してもらうのが難しくなるため、到着ロビーに向かう前に声をかけてください。
Q. 在留証明はどこでもらえますか?費用はかかりますか?
A. 住んでいる地域を管轄する日本大使館・総領事館で発行してもらえます。
シドニーなら在シドニー日本国総領事館です。手数料は現地通貨で数十ドル程度、発行には本人が窓口に行く必要があり、住所と居住開始日を確認できる資料も求められます。最新の必要書類と手数料は各公館のサイトで確かめてください。
Q. 返金はいつ、どうやって受け取れますか?
A. お店によって違います。
返金の方法とタイミングは法律で決められていないため、空港内のカウンターでの現金返金、クレジットカードへの返金、銀行振込、アプリ送金などが考えられます。買う前にレジで返金方法を聞いておくのが確実です。
Q. 免税で買ったお菓子を日本にいる間に食べてしまいました。どうなりますか?
A. その買い物は免税になりません。
税関の確認はレシート1枚ごとにまとめて判定されるため、同じレシートに入っている他の商品も含めて全額が免税の対象外になります。食べてしまった場合は、出国時に税関の窓口でその旨を申し出てください。
Q. Visit Japan Webの免税QRコードは日本国籍でも使えますか?
A. 使えません。
Visit Japan Webの免税QRコードは、外国籍で在留資格が短期滞在・外交・公用の方だけが対象です。日本のパスポートで登録すると免税のメニュー自体が表示されません。日本国籍の方は、お店ではパスポート原本と証明書類を提示し、空港では免税手続用の端末で手続きします。
この記事の情報源
この記事は、2026年11月2日時点で各省庁が公表している情報にもとづいて作成しています。制度の運用や空港ごとの対応は変わることがあるため、実際に手続きされる際は必ず公式ページで最新の内容をご覧ください。
- 税関|外国人旅行者向け免税制度について(出国時の税関確認、キオスク端末での手続き)
- 国税庁|輸出物品販売場制度のリファンド方式への見直し(制度の全体像、Q&A、返金方法、90日の数え方)
- 観光庁|消費税免税店サイト リファンド方式(日本国籍の手続フロー、証明書類の要件、帰国証印の取扱い)
- デジタル庁|Visit Japan Web 免税機能の概要やスケジュールについて(免税QRコードの対象者)
- デジタル庁|マイナンバー法改正法等の施行日を定める政令(国外転出後のマイナンバーカード継続利用、2024年5月27日から)
買う前に、書類と入国スタンプの確認を
リファンド方式そのものは、消耗品の上限や密封がなくなったぶん、買う側にとって自由度が上がった改正です。ただし日本国籍の方の場合、免税を使えるかどうかを決めるのは制度の中身よりも、2年以上の国外居住、海外転出届、そして入国スタンプという3つの条件になります。
オーストラリア滞在がまだ2年に届いていない方は、今回の一時帰国では免税を使えません。2年を超えている方は、在留証明かマイナンバーカードを準備したうえで、入国時にスタンプをもらうところから始めてください。これから渡豪する方は、出発前に海外転出届とマイナンバーカードの継続利用手続きを済ませておくと、2年後の一時帰国がぐっと楽になります。
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