オーストラリアの花粉症対策ガイド|時期・おすすめ市販薬・日本との違い
- 2026年01月03日
- 留学ガイド
「日本では花粉症になったことがないのに、オーストラリアに来てから急にくしゃみが止まらない」「目がかゆくて仕方ない」——こんな経験をするワーホリ・留学生は実は珍しくありません。
オーストラリアにも日本とは違うタイプの花粉症があり、人口の約24%にあたる640万人以上が発症しています。原因となる植物も時期も日本とは異なるため、日本で対策していなかった人ほど油断しがちです。
この記事では、オーストラリアの花粉症の原因・地域ごとの時期・症状別のおすすめ市販薬・マスク事情まで、留学中に知っておきたい情報をまとめました。
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オーストラリアの花粉症(Hay Fever)とは
オーストラリアでは花粉症のことを「Hay Fever」と呼びます。「Hay」とは「干し草」のことで、牧草由来の花粉が主な原因であることに由来します。
政府発表のデータによると、オーストラリア人口の約24%・640万人以上がHay Feverを発症しているとされ、決して珍しい症状ではありません。むしろ日本の花粉症有病率(約40%)と比べると低いものの、「日本では発症しなかった人が、オーストラリアで初めて発症する」ケースが多いのがこの国の特徴です。
参考: Chronic respiratory conditions|Australian Institute of Health and Welfare
日本との違い:原因植物が全然違う

日本の花粉症の代表格はスギ・ヒノキですが、オーストラリアにはスギ・ヒノキはほぼ生息していません。代わりに原因となるのは牧草・雑草・一部の樹木です。
| 日本 | オーストラリア | |
|---|---|---|
| 主な原因 | スギ・ヒノキ(樹木) | 牧草・雑草(Pasture grasses等) |
| ピーク時期 | 春(2〜4月) | 主に春〜初夏(9〜12月)、ただし牧草は通年 |
| マスク文化 | 一般的・薬局やコンビニで安価 | 一般的でない・割高 |
| 市販薬の入手 | ドラッグストアで気軽に購入可 | 薬局(Chemist Warehouse等)で購入可・種類豊富 |
注意したい植物として、政府データでは以下が挙げられています。
草花: 牧草・カベイラクサ・シャゼンムラサキ・ブタクサ・パルテニウム草
なぜ日本で平気だった人がオーストラリアで発症するのか
「日本では花粉症じゃなかったのに……」と戸惑う人が多いのには理由があります。
① そもそも原因植物が違うから
日本の花粉症がスギ・ヒノキへのアレルギーなのに対し、オーストラリアの花粉症は牧草・雑草へのアレルギーです。日本でスギ花粉に反応しない体質でも、牧草花粉には反応するというケースは珍しくありません。
② 牧草の花粉は「ほぼ一年中」飛んでいるから
日本の花粉症が春の数ヶ月に集中するのに対し、オーストラリアの牧草由来の花粉は通年で飛散します。気づかないうちに花粉にさらされ続け、ある日突然症状が出ることがあります。
③ 都市部でも牧草地・芝生が多いから
オーストラリアの都市は公園・芝生エリアが広く、住宅街にも芝生の庭が一般的です。日本の都市部より日常的に植物との接触機会が多いことも一因と考えられます。
植物別・花粉時期一覧
花粉症の発生率には地域性があります。滞在する都市の花粉ピーク時期を事前に把握しておきましょう。
| 植物名 | 特徴 | 花粉時期 | 主な分布地域 |
|---|---|---|---|
| 牧草(Pasture grasses) | 家畜のための牧草。野生の草より強いアレルギー性 | 1年中 | 全域 |
| ブタクサ(Ragweed) | 日本でも有名な花粉症の原因 | 9〜11月 | QLD・NSW・VIC |
| カベイラクサ(Pellitory weed) | 赤い茎・卵形の葉・白い花。都市部に多い | 1年中 | NSW・VIC・SA・WA・QLD・TAS |
| オリーブ(Olive tree) | オリーブの花 | 9〜11月 | NSW・VIC・SA |
| シラカバ(Silver birch) | 白い樹皮が特徴 | 9〜10月 | NSW・ACT・VIC・TAS・SA・WA |
| ヨーロッパナラ(English oak) | ドングリが実る大木 | 9〜10月 | NSW・ACT・VIC・TAS・SA |
| オーストラリアヒノキ(Murray pine) | 20m以上育つ大木 | 春と秋 | NT以外の全域 |
| パルテニウム草(Parthenium weed) | 白い小花を咲かせる雑草 | 真夏〜秋 | QLD・NSW・NT |
ポイント: 牧草とカベイラクサは「1年中」飛散するため、これらが主な原因の人は季節を問わず注意が必要です。一方、シラカバ・オリーブ・ヨーロッパナラのような樹木系は9〜11月(オーストラリアの春)に集中します。
州・都市別:花粉症が多い地域・少ない地域
花粉症の発生率には明確な地域差があります。
| 地域 | 発生率の傾向 |
|---|---|
| ACT(キャンベラ) | 最も高い |
| WA(パース) | 高い |
| VIC(メルボルン) | 中程度〜やや高い |
| SA(アデレード) | 中程度 |
| TAS(ホバート) | 中程度 |
| NSW(シドニー) | 比較的低い |
| QLD(ブリスベン) | 比較的低い |
メルボルンは特に注意が必要です。 「Thunderstorm Asthma(雷雨ぜんそく)」という現象が知られており、雷雨の際に花粉粒子が破裂して微小化し、気道の奥まで入り込むことで重度の喘息発作を引き起こすことがあります。メルボルンに滞在する花粉症・喘息持ちの方は、春の雷雨予報に注意してください。
症状チェック:ただの風邪?花粉症?
渡航直後は「風邪なのか花粉症なのか分からない」という人も多いです。簡単な見分け方を紹介します。
| 症状 | 風邪 | 花粉症(Hay Fever) |
|---|---|---|
| 鼻水の色 | 黄色・緑がかることも | 透明でサラサラ |
| 熱 | 出ることが多い | ほぼ出ない |
| 目のかゆみ | あまりない | 強くかゆい |
| 喉の痛み | あることが多い | あまりない(イガイガ感はあり) |
| 症状の継続期間 | 1〜2週間で改善 | 原因植物がある限り継続 |
| くしゃみ | 単発的 | 連続して何度も出る |
目のかゆみ・透明な鼻水・くしゃみの連発がある場合は花粉症の可能性が高いです。長引く・繰り返す場合は、風邪薬ではなく抗ヒスタミン剤を試してみましょう。
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オーストラリアの花粉症対策①:症状別おすすめ市販薬

オーストラリアの花粉症薬は処方箋不要で購入できるものが多く、Priceline・Chemist Warehouseなどの薬局で手に入ります。10錠入りで$12程度が目安です。
ローカルがよく使う代表的な3つの薬を、症状の強さ別に比較しました。
| 製品名 | 有効成分 | 効き目 | 速効性 | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| Zyrtec(ジルテック) | セチリジン | 強い | あり | 症状がつらい人・即効性を求める人 |
| Telfast(テルファスト) | フェキソフェナジン | 中程度 | あり | 速効性がほしいが眠気を避けたい人 |
| Claratyne(クララチン) | ロラタジン | 穏やか | やや緩やか | 軽い症状の人・眠気が気になる人 |
Zyrtec(ジルテック)
日本でも発売されているセチリジンを使った抗ヒスタミン剤です。タブレット・点鼻薬・目薬が揃っており、症状の部位に合わせて選べます。効き目が強く即効性があるのが特徴ですが、その分眠気が出やすい人もいます。
Claratyne(クララチン)
日本のCMでも見かけるブランドで、ドイツのバイエル社が開発したロラタジンを使用しています。タブレットと点鼻薬があり、効き目は穏やかで眠気が出にくいのが特徴です。「仕事中・授業中に薬を飲みたいけど眠くなりたくない」という人に向いています。
Telfast(テルファスト)
日本のアレグラと同じフェキソフェナジンを使用した薬です。速効性がありながら眠気が出にくいバランス型で、症状が軽め〜中程度の人に向いています。
選び方の目安: 症状が重い・即効性重視ならZyrtec、日中の眠気を避けたいならClaratyne、バランス重視ならTelfastを選ぶとよいでしょう。
ユーカリオイルを使ったローカルな対策も
オーストラリアらしい対策として、特産のユーカリオイルをルームスプレーとして利用する家庭もあります。鼻づまりの緩和に使われることがあり、現地のスーパー・薬局で手軽に購入できます。
オーストラリアの花粉症対策②:GPを受診する方法
市販薬で改善しない場合は、GP(かかりつけ医)を受診しましょう。アレルギー検査や、より強い処方薬を出してもらえる場合があります。
GPの予約はHotDocやHealthEngineといったアプリから簡単にできます。近くのクリニックを検索し、空いている時間帯を選んでオンライン予約が可能です。英語での電話予約に不安がある方でも、アプリ上で日時を選ぶだけなので安心です。
OSHC・OVHC(学生強制保険・海外ビジター健康保険)に加入していれば、GP受診の費用がカバーされる場合があります。保険証はデジタルアプリで提示できるので、受診時に忘れず確認しておきましょう。
オーストラリアの花粉症対策③:マスク事情と代替アイテム
オーストラリアでは日本ほどマスクを着用する文化がありません。コロナで一度はマスクの需要が増えたものの2026年現在は見かけることは少なくなりました。そのためマスクの流通量が少なく、価格も比較的高めです。
花粉対策としてマスクを使いたい場合は、日本から持参するのが最もコストを抑えられます。 現地でどうしても必要な場合は、薬局やオンラインショッピング(Amazon AU・Chemist Warehouse公式サイト等)で購入できます。
マスク以外の対策グッズとしては、以下も効果的です。
空気清浄機: シェアハウス・寮の自室に置くと、室内の花粉・ハウスダスト対策になる
室内干し: 洗濯物に花粉が付着するのを防ぐため、花粉が多い時期は室内干しも検討する
オーストラリアの花粉症対策④:花粉飛散予報アプリ

花粉情報アプリ「AllergyCast」を使えば、リアルタイムの飛散予報をチェックできます。
アプリの主な機能:
外出予定がある日は、前日にアプリで花粉量を確認しておくと、薬を飲むタイミングや外出時間の調整がしやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q. 日本で花粉症じゃなかったのに、オーストラリアで発症することはありますか?
A. あります。原因植物が日本(スギ・ヒノキ)とオーストラリア(牧草・雑草)で異なるため、日本では平気だった人がオーストラリアで初めて症状が出るケースは珍しくありません。
Q. 市販薬を飲んでも改善しない場合は?
A. 症状が長引く・悪化する場合はGPを受診しましょう。アレルギー検査や、より効果の強い処方薬を出してもらえる可能性があります。
Q. マスクは日本からどのくらい持っていけばいいですか?
A. 長期滞在の場合は1〜2ヶ月分を目安に持参し、足りなくなったらオンラインショッピングで追加注文するのがおすすめです。現地の店頭で見つけるのは難しいことがあります。
Q. 花粉症の薬は学校やアルバイト中に飲んでも大丈夫ですか?
A. 眠気が出にくいClaratyne・Telfastを選べば、日中の活動への影響を抑えやすいです。ただし個人差があるため、初めて服用する際は影響の少ない日に試すことをおすすめします。
Q. メルボルンの「雷雨ぜんそく」とは何ですか?
A. 雷雨の際に花粉粒子が破裂して微粒子化し、気道の奥まで入り込むことで重度の喘息発作を引き起こす現象です。花粉症・喘息の既往がある方は、春の雷雨予報時に外出を控えるなどの注意が必要です。
まとめ
| テーマ | ポイント |
|---|---|
| 原因 | 日本はスギ・ヒノキ、オーストラリアは牧草・雑草が中心 |
| 時期 | 牧草は通年。樹木系は9〜11月(春)がピーク |
| 地域差 | ACT・WAで発生率が高い。メルボルンは雷雨ぜんそくに注意 |
| 市販薬 | Zyrtec(強い)・Telfast(バランス)・Claratyne(穏やか)から症状で選ぶ |
| マスク | 現地では入手しにくく割高。日本から持参がおすすめ |
| 受診 | HotDoc・HealthEngineでGPをオンライン予約可能 |
| アプリ | AllergyCastで花粉飛散予報をチェック |
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