オーストラリアの水道水は飲める?安全性・味の違い・節水ルールを完全解説
- 2026年01月13日
- 留学ガイド
オーストラリアに来てすぐ、こんな経験をした人は多いはずです。
「水道水って飲んでいいの?」「なんか味が違う気がする」「ホームステイでシャワーが5分って言われた…」
日本と同じ感覚でいると、ちょっとした場面で戸惑うのがオーストラリアの水事情。でも、事前に知っておけば怖くありません。この記事では、水道水の安全性・都市ごとの水質の違い・節水マナーまで、現地生活で実際に役立つ情報をまとめました。
オーストラリアの水道水は飲める?
結論:飲めます!
オーストラリアの水道水は「オーストラリア飲料水ガイドライン(ADWG)」という国の基準で厳しく管理されており、全国の主要都市でこの基準をクリアしています。
日本の国土交通省が発表している「水資源に関する国際的な取組み」の資料においても、オーストラリアは「水道水をそのまま飲める国」に分類されている数少ない国のひとつです。
ただし「安全に飲める」と「日本の水と同じ」はまったく別の話。成分や味に違いがあるため、 最初は「なんか変な味がする…」と感じる人も居るかもしれません。
なんで水の味が違うの?
① クロラミン(消毒方法の違い)
日本でも水道水の殺菌に塩素が使われていますが、オーストラリア(特にシドニー)では塩素に加えてアンモニアを混ぜた「クロラミン」という消毒剤が使われています。クロラミンは普通の塩素より効果が長続きするぶん、独特の風味を感じる人もいます。
ただし、感じ方には個人差があります。私自身は、夏場に常温の水を飲むと少し気になることがありますが、冷えた水道水ではほとんど臭いや味の違いを感じませんでした。夏場は冷蔵庫で冷やして飲むのが良いかもしれません。
どうしても気になる場合は、浄水フィルターを使ったり、一度沸騰させたりすると軽減できます。
② フッ素添加
もうひとつ日本と違う点が、水道水へのフッ素添加です。オーストラリアでは1960年代から政府の方針として水道水にフッ素を混ぜていて、シドニーは1968年から実施しています。目的は虫歯予防で、実際に虫歯の発生率が下がったというデータもあります。
日本の水道水にはフッ素は添加されていないため、オーストラリアの水を飲み続けることで歯の健康維持に一定の効果が期待できるとされています。
③ PFAS(永遠の化学物質)
2025年8月、UNSW(ニューサウスウェールズ大学)がシドニーの水道水に関する研究を発表し、話題になりました。 シドニーの水道水サンプルから31種類のPFASが検出され、うち21種はオーストラリアの水道水でこれまで記録されていなかったものでした。
ただ、研究者自身が「濃度は低く、現時点でオーストラリアの基準はすべてクリアしている」と述べています。「シドニーの水が突然危険になった」という話ではなく、検査技術が高精度になったことでこれまで見えなかった成分が見えるようになったというのが実態です。
どうしても気になる方は、逆浸透膜(RO)フィルターを使うとほぼ除去できます。
オーストラリアは軟水?硬水?
「水が硬い・柔らかい」というのは、水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル濃度の違いです。WHO(世界保健機関)の基準では、硬度60mg/L未満が軟水、120mg/L以上が硬水とされています。
日本はほぼ全域が軟水(10〜100mg/L程度)ですが、オーストラリアは都市によって水質が大きく異なります。
都市別の水質まとめ
| 都市 | 硬度の範囲(mg/L) | 平均(mg/L) | 分類 |
|---|---|---|---|
| メルボルン | 8〜108 | 31 | 軟水 〜 中硬水 |
| キャンベラ | 37〜39 | 38 | 軟水 |
| シドニー | 30〜58 | 43 | 軟水 |
| ダーウィン | 39〜71 | 55 | 軟水 |
| ブリスベン | 34〜115 | 68 | 軟水 〜 中硬水 |
| アデレード | 87〜136 | 103 | 中硬水 |
| パース | 80〜200以上 | 地区で異なる | 中硬水 〜 非常な硬水 |
出典:WaterScore — Water Hardness in Sydney: Suburb-by-Suburb Data

硬水の都市に住むと何が起きる?
パース・アデレード・ブリスベンに滞在する場合、こんなことが起きやすいです。
肌・髪への影響
シャワーのあとに肌がつっぱる、髪がごわつく、乾燥しやすくなるといった変化を感じる人が多いです。パースに来てから急に肌荒れした、という話もよく聞きます。敏感肌の人は特に要注意で、いつもより保湿ケアを丁寧にするだけでかなり改善されます。
ケトルや蛇口に白い汚れが付く
これは「水垢(スケール)」と呼ばれる炭酸カルシウムの固まりで、体への害はありません。でも見た目が気になりますし、シェアハウスのケトルに白い塊がついていてびっくりする人もいます。クエン酸や酢で定期的に掃除すると取れます。
石鹸・シャンプーの泡立ちが悪くなる
硬水はミネラルが石鹸成分と反応してしまうため、泡立ちが悪くなります。「シャンプーを増やしても泡立たない…」という場合は水質のせいかもしれません。
ミネラルウォーターの選び方
「やっぱり水道水は気になる」という方はスーパーでミネラルウォーターを買うのが手軽です。ただし、種類を間違えると炭酸水を買ってしまうことがよくあるので注意してください。
種類の見分け方
| 表示 | 中身 |
|---|---|
| Still Water / Natural Water / Spring Water | ミネラルウォーター |
| Sparkling Water / Carbonated Water | 炭酸水 |
| Soda Water | ソーダ水(炭酸あり) |
| Tonic Water | トニックウォーター |
ボトルのデザインが似ていて紛らわしいので、必ず「Still」か「Sparkling」か確認してから選びましょう。

価格の目安(2026年現在)
ColesやWoolworthsなどのスーパーでは以下が一般的です。
・500〜600mL:$1〜3
・1.5L:約$0.80〜$2
コンビニやカフェで買うと2〜3倍の値段になります。スーパーでまとめ買いが断然お得です。シェアハウスなら6本パックをみんなでシェアするのもよい方法です。
節水ルールについて
「水を使う量に制限がある」ということもオーストラリアで驚くことのひとつです。
オーストラリアは国土の多くが乾燥地帯で、雨が少なく、慢性的な水不足を抱えています。1996〜2010年には「ミレニアム・ドロート(千年の干ばつ)」と呼ばれる大規模な干ばつが起き、東南部・南西部の都市で長期間にわたる水使用制限が実施されました。この経験がオーストラリアの節水文化の原点になっています。
全国統一のルールはなく、州や自治体ごとに制限の内容が決まっています。ダムの貯水量が下がるほど制限が厳しくなる仕組みで、一般的にLevel 1〜4のステージで管理されています。
レベル別の主な制限内容
| レベル | 主な内容 |
|---|---|
| Level 1 | 庭の散水は週2〜3回・指定時間帯のみ。洗車はバケツで |
| Level 2 | 散水の日数・時間がさらに限定。プールへの注水制限 |
| Level 3 | 散水は週数回まで。洗車禁止または特例のみ |
| Level 4以上 | 散水全面禁止。洗車禁止。商業用途も厳しく制限 |
パースは「常に制限あり」が普通
パースに住む場合は特に注意です。西オーストラリア州では2001年から毎年、住所ごとに決められたスプリンクラー使用日程(ローテーション制)が設けられており、6〜8月の冬季は庭への散水が全面禁止になります。「制限が解除されることはない」というのがパースの日常感覚です。
現在の制限状況を確認する方法
- Bureau of Meteorology(気象局) → 全国の制限状況を一覧で確認できます。
- Sydney Water(シドニーの場合)→ sydneywater.com.au
- SEQ Water(ブリスベン・ゴールドコーストの場合)→ seqwater.com.au
旅行で別の州に行く場合も、一応確認しておくと安心です。
シャワーは5分が目安
ホテルやホステルに「Please keep your shower to 5 minutes(シャワーは5分以内でお願いします)」という張り紙がよく貼ってあります。ホームステイでもホストファミリーから「シャワーは短めにね」と言われることがほぼ確実にあります。
最初は「5分でどうやって洗うの!?」と思うかもしれませんが、湯船につかる習慣が無いので、すぐに慣れると思います。
シャワーヘッドのスタイルも日本と少し違います。天井や壁に固定されたオーバーヘッドシャワーが多く、日本のように手持ちで自由に向きを変えるのが難しいタイプが一般的です。

食器洗い文化の違い
これは多くの日本人が衝撃を受けるポイントです。
オーストラリアの家庭では、食器を洗剤で洗ったあと水で洗い流さずにそのまま乾燥させるスタイルが珍しくありません。シンクに水を溜めてまとめて洗い、泡がついたまま乾かして終わり、という感じです。
「えっ、衛生的に大丈夫?」と思いますよね。オーストラリアで使われている食器用洗剤は少量が残っても人体への影響が少ない成分のものが多く、現地の人はあまり気にしていません。ただ日本人には慣れないと思うので、気になる方は自分の食器だけさっと流すのでOKです。ホストファミリーに合わせながら自分のペースで慣れていきましょう。

ホームステイでの注意点まとめ
ホームステイは特に水まわりのカルチャーショックが起きやすい場面です。渡航前に知っておくとトラブルを防げます。
シャワーの時間について最初に確認する 「How long is it okay to shower?(シャワーは何分くらいが良いですか?)」と最初に聞いておくだけで安心です。ホストファミリーによってルールが違うので確認が一番早いです。
お湯が途中で切れることがある 複数人が続けてシャワーを浴びると、お湯がなくなることがあります。順番を決めておくか、前の人が終わってから少し時間を空けるのがおすすめです。
洗濯の頻度も節水の観点から気になるポイント 毎日洗濯したい場合は事前に確認してください。週1〜2回でまとめて洗うスタイルを求められることもあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 水道水を飲み続けても健康に影響はない?
A. ありません。主要都市の水道水はすべて飲料水ガイドラインをクリアしています。朝一番の水は数秒流してから使うと、配管からの微量の金属溶出を減らせます。
Q. フッ素が入っているのが心配
A. WHO・オーストラリア政府ともに推奨濃度内は安全と判断しています。どうしても気になる場合は逆浸透膜(RO)フィルターで除去できます。
Q. 味が気になる場合はどうすればいい?
A. 沸騰させる・浄水ポットを使う・冷蔵庫で冷やしてから飲む、の3つが手軽な対策です。浄水ポットはChemist WarehouseやBig Wで$30〜$60程度で買えます。
Q. 硬水で肌荒れしたらどうする?
A. シャワー後の保湿をいつもより丁寧に行うのが基本対策です。シャワーフィルターを使うと塩素と硬水の影響を同時に軽減できます。
Q. バスタブはどこに行けばある?
A. 都市部の高層マンションには、プールやジャグジーが共用で使えるフロアがあります。そういった物件を探すが、国内旅行などでバスタブ付きのホテルに宿泊するのが現実的です。また、近年サウナやウェルネス施設が増えており、気軽に温浴を楽しめる場所も以前より見つけやすくなっています。
まとめ
| テーマ | ポイント |
|---|---|
| 水道水は飲めるか | 基本的に全国どこでも飲用可能。主要都市はすべてガイドライン基準クリア |
| 味の違いの理由 | クロラミン(消毒剤)の独特な味。沸騰・浄水で改善可能 |
| フッ素 | 虫歯予防のため添加。安全基準内 |
| 軟水・硬水 | メルボルン・シドニーは軟水。パース・アデレードは硬水 |
| 硬水の影響 | 肌の乾燥・水垢・泡立ちの悪さ。保湿ケアを丁寧に |
| 節水ルール | 干ばつ時はLevel 1〜4の制限あり。パースは常時制限が基本 |
| シャワー | 5分以内が目安。バスタブはほぼない |
| 食器洗い | 洗い流さない文化あり。最初は驚くけど慣れる |
最初は戸惑うことも多いオーストラリアの水事情ですが、知ってしまえば意外とシンプルです。特に節水文化はホームステイやシェアハウスでの生活に直結するので、渡航前に「こういうものだ」と心構えしておくだけで、かなりスムーズに現地生活に馴染めます。
|
💬 LINEで無料相談する
|
📸 公式Instagramをチェックする
|





















